2018年11月09日

サンスイ AU-5500 レストア(9)

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パワーアンプ部のDCオフセット電圧とバイアス電流の調整をおこないました。

オリジナルの半固定抵抗はかなり劣化しているようで、毎回調整するごとに微妙にずれてしまうことが判明しました。

昔よくつかわれていたカーボン(炭素皮膜)タイプの半固定抵抗ですが、いまやディスコン部品です。やはり可動部分がある電気部品ですので、内部電極の汚れなどによって抵抗値がかなり変動するようです。

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安定して抵抗値をキープしてもらわないといけないので、サーメットタイプの密閉型半固定抵抗に換装することにしました。メインアンプ部の基板上でとても目立っているマリンブルーの部品です。サーメットは温度特性が良くて、摺動に伴うノイズ発生も少ないなどのメリットがあります。

DCオフセット調整はこんな感じで、ほぼ0Vに設定できました。推奨値は0V±10mVです。

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つぎに、バイアス電流の調整をしました。これがファイナル調整のつもりで、いくつかの電流値で音質を確かめながら調整です。

ちなみに、常用しているデジタルマルチメーター(Sanwa PM-10)にはなぜか電流計モードがありません。仕方ないので、物置からとても古いアナログテスターを取り出しての電流計測です。

このアナログテスターは30年以上前のSanwa AX-303TR、当時人気のあった機種のようです。とても保存状態がよくて現役としてまだまだ使えそうです。アナログならでは指針の動きもとても軽快で使いやすいです。トランジスタのhfeやダイオードのチェックも出来ます。

バイアス電流の推奨値は25mA±10mAですが、すこし深めの28mAにしてみました。ほんとうはもっとバイアス電流を流したいところですが、、、、
これは信頼性とのバランスですね。

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試しに、バイアス電流を100mAまで流してA級動作領域での再生音を聴いてみたところ、とても素晴らしい音質で再生できるのが確認できました。

ただし、発熱量が多すぎて、このアンプの放熱構造では実用に耐えられそうもありません。やはり推奨値付近でのバイアス電流設定しか無理そうです。

その昔、ヤマハのプリメインアンプCA-2000にはA/AB級切り替えモードスイッチがありましたが、そんなモードをいっそ作ってしまおうかと一瞬誘惑にかられました。
posted by toons at 08:03| Comment(0) | サウンド