
三十三間堂近く、東山七条にある京乃鍛冶師「義定刃物」の天然砥石
いままで人工砥石しか使ってこなかったのですが、以前から天然砥石に興味を持っていました。
先日、義定刃物のご主人とお話をして砥石の話題で盛り上がり、天然砥石をつい購入してしまいました!
もっと細かい粒度の仕上砥石もあったのですが、高価すぎたので初心者向けのものを。
ちなみに、義定刃物は創業360年、京鍛冶の伝統を守り、京都で製造から小売までを一貫して行っている数少ない刃物店です。

いまや、天然砥石が採れる山のほとんどが閉山し、生産業者もごく僅かとか。
天然砥石の最上級、仕上砥(合砥)のいいものは数万円から数十万円もします。なかでも、特に有名な京都産はとても高価なようです。
この天然砥石はかなり以前に仕入れたものだそうで、価格はリーズナブル。
天然砥石は、均一の砥粒を含むということがまずあり得ないため、人工砥石のような粒度の番手を決めることは不可能とのこと。これは中砥でしょうか、天然砥石の初心者にはこれで十分かと。
実は、以前に親しい料理人に天然砥石について相談をしたとき、人工砥石しか使わないよと言われて断念した経緯があります。いわく、天然砥石に稀に含まれる異物でせっかく研いだ刃が一瞬で欠けてしまうようなリスクがあるそうです。たしかに、たくさんの包丁を毎日研ぐ必要のあるプロにとって、そのような事態はあってはならないことでしょう。
こちらは料理が好きなだけの素人ですし、毎日かならず研ぐわけでもないので!もしトラブルがあっても砥ぎ直す時間ロスはあまり気にしないので、まあチャレンジですね。
ちなみに、いま使っている人工砥石はシャプトン「刃の黒幕(#1000、#2000、#5000)」
人工砥石ならではのシャープな砥ぎ味で、それぞれを使い分けるのはとっても楽しいのですが、天然砥石でゆったり砥いでみるのも面白いかもしれません。
シャプトンのような超硬セラミックのカリカリした砥ぎ味に比べ、この砥石ではとてもソフトなタッチで砥げてしまいます、やはり天然物ならではですね。しばらく、この天然砥石を使い込んでみようと思います。
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