
2012年にリリースされた「iPhone5」、アプリ開発に活躍してきた端末です。
内蔵バッテリーが膨張しているためか、液晶ディスプレイの側面から光が漏れるようになってきました。ホームボタンまで効きにくくなっています。
さすがに、この状態で放置すると、液晶ディスプレイが割れてしまう可能性があります。
こんな古い機種ですが、Appleバッテリー交換サービスの費用は8800円とかなり高価です。iPhone6以降だと、例のパフォーマンス低減問題で3200円とリーズナブルなのですが、、、、
そこで、自分自身でバッテリー換装をしてみることにしました!

ネットで探してみると、バッテリーと交換用治具がセットされた「iPhone5用バッテリー交換キット」というものがあり、1800円程度で入手できました。DIGIFORCEの製品です。
ちゃんと日本語マニュアルがついていて、わかりやすく交換手順が図解されています。念のため、YouTubeでバッテリー換装関連のビデオを見てみましたが、ほぼ同じ要領でした。

iPhone5の解体は、下部のLightining端子の両サイドにあるネジ2本を外します。特殊な星形ネジですので、通常のドライバーでは外すことは不可能ですね。ペンタローブドライバー(0.9mm)が必要です。とてもデリケートなので、押す力70%、回す力30%でとのこと。もしネジ山をなめてしまうと、取り返しがつかないことになります。
かなり小さいネジのため、紛失しないように、マグネットシートも付属していてとても便利でした。

液晶ディスプレイに吸盤を取り付けて、上に引っ張ると液晶ディスプレイが外れてきました。
本体上部がフレキシブルケーブルで接続されていますので、必ず下部から引っ張り起こす必要があります。

iPhone5の内部を開けてみて、内蔵バッテリーのあまりの膨れた様子にとても驚きました。
これはとても危険な状態です。あと少しで、液晶ディスプレイを破壊するか、バッテリーが燃えるかの瀬戸際のようです。

液晶ディスプレイは取り外さずにできそうだったので、そのまま作業することにしました。
内蔵バッテリーの横の金属カバーを2つのネジを外して取り去り、電源コネクターを外します。内蔵バッテリーは両面テープでしっかり貼り付けられていますので、ちょっと苦労しましたが、無事に外れてくれました。
本体のアルミ筐体が見えてきましたが、波打って見えるのはNCマシンで削り出されている痕跡のようです。内部で見えないところですので、あまりきれいな仕上げはされていませんね。

取り出した純正バッテリーは、ソニーが供給した日本製でした。
まるでフグのように大きく膨張していますが、どうも内部発生ガスで膨れているようでとても柔らかい触感です。
リチウムイオン電池のメカニズムとして、水素やCH4、C2H4、C2H6などの可燃性ガスが発生するようなので、この状態だと発火する危険性が高いですね。
電源コネクターを絶縁処理した上で、早急にバッテリー・リサイクルに持ち込もうと思います。

新しいバッテリーに交換して、電源コネクターを取り付けます。液晶ディスプレイを元に戻して蓋をして、星形ネジを取り付けて終了です。
作業自体はほんの10分程度で完了しましたが、むしろ記録写真を撮るのに時間がかかりました。

メイン電源を投入して、無事立ち上がりました!バッテリー残量は59%でした。
交換マニュアルによれば、最初の利用時にはいったん10%程度まで低下させてから、フル充電したほうがいいとの記載がありました。
液晶ディスプレイの脇からの光漏れもなくなり、これでしばらく延命できそうです。
#追記 (2018/3/17)
しばらく使用してバッテリー残量10%以下にしてから、再充電してみたところ、100%まで充電できましたので、とくに問題ないバッテリーのようです。