2018年04月04日

時代を逆行する音楽メディア

nakamichi-2.jpg

カセットテープ、1970年代から音楽メディアとして一世風靡していました。

1982年に登場したCDの台頭により、1990年代にほぼ絶滅したと思われていましたが、、、今静かなブームらしいです。

オランダのフィリップスが1962年に開発したオーディオ用磁気記録テープ媒体で、正式名称「コンパクトカセット」です。基本特許を無償公開にしたのが、世界的な普及の要因といわれています。

実は、この特許が無償公開になったのはソニーの故・大賀典雄氏の交渉力によるものが大だったようです。フィリップスは当初一個当たり25円のロイヤリティーを求めていましたが、当時テープレコーダー・シェアトップだったソニーには無料にすることとなり、最終的に世界中のメーカーに基本特許の無償公開をすることになったようです。

すっかり廃れていたメディアですが、2014年頃から、米国のインディーズ音楽で流行しはじめ、いまや世界的なブームになってきています。インディーズレーベルやバンドの間で、カセットテープにダウンロードコードを付けて売る方法が新しいトレンドとして流行したことからだそうです。

でもなぜ、こんなアナログのカセットテープが今更と疑問に思うのですが、、、

レトロでオーディオ的にも劣ったフォーマットのメディアなのですが、デジタルデータにはない物理的な魅力?、、、再生すればするほど劣化していくという物が持つ本来の脆弱性があるからなのかもしれません。

nakamichi-3.jpg

これは、1979年にリリースされたナカミチのカセットデッキ、660ZXです。いまだ現役で活躍しています。
(ナカミチは当時カセットデッキ専業メーカーで、1980年に超弩級モデル1000ZXL、1982年に名機といわれたDRAGONがリリースされました。この時代にカセットデッキは完成度のピークを迎えたと思います。)

このモデルは、完全独立3ヘッド、周波数分散型ダブルキャプスタン方式、オートアジマスアライメントなどの精密なメカニズムにより、周波数特性は10Hz〜22kHz±3dB、ワウフラッター0.04%以下などの高性能を実現していました。自然でなめらかなサウンドで、他社のような個性的な音作りはされていませんでした。

いまのブームで残念なのは、ラジカセのような簡易再生環境でカセットテープの音質が評価されている点です。

全盛期に極めたカセットテープの音質がどんなものであったかを知られないままになっていることは、アナログレコードのブームと同様な一抹の寂しさがあります。
posted by toons at 19:45| Comment(0) | サウンド
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。