2018年10月19日

長刀研ぎ - もっとも漢字が書きやすい万年筆 - 祝復活!

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SAILOR プロフィット21 長刀研ぎ・シルバートリム・中細字 (旧モデル)

セーラーの特殊ペン先万年筆、長刀研ぎ。もっとも漢字が書きやすい万年筆といわれています。

これは、長刀研ぎの開発・製作者で「万年筆の神様」と称された長原宣義氏がご健在だった頃に入手した一本。

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手作業でペン先を削りだすために、とても生産量が少なく、受注生産されていました。

セーラー万年筆が2017年1月に「受注に生産能力が追いつかないため新規注文の受付中止」を発表してからは、入手困難な万年筆になっていました。

この長刀研ぎ万年筆の字幅(中細字・NMF)は、製品ラインナップでは一番の細字タイプなのですが、通常の万年筆のペン先では太字(B)に匹敵します。

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はじめて、この万年筆を使って漢字を書いたときに、その素晴らしさに驚きました。

インクフローがとてもよくて、紙の上を舞っているような感じがする独特の書き味です。

さらに、21金ペン特有のソフトでしなやかな感触は今まで使ってきたどの万年筆よりも書やすく、力強い文字がスムーズに書けます。

つぎの試し書きは、セーラーの超微粒子顔料インク「極黒」によるもので、漆黒ともいえる濃い黒色です。むしろ「青墨」インクで書いた方がブルーブラックの濃淡がしっかり出て面白かったんでしょうね。

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下の写真は、長刀研ぎ万年筆のニブ形状。ペン先が非常に大きくて長刀のように削り出されているのがわかります。

ペンを寝かせれば太い字で、立てると細い字になる独特なラインは、この形状から生み出されているんですね。漢字ならでの文字表現がペンの角度によって自在にコントロールできます。

といっても、いまだ使いこなせていませんが、、、

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昨日、万年筆関連の情報をネットで調べていたら、セーラーの長刀研ぎを含めた特殊ペン先の万年筆が、2018年10月5日(金)より販売再開されたとのこと!

祝復活 "《ペン先》といえば「SAILOR」" ! とても喜ばしいですね。

セーラー万年筆は長刀研ぎも含めた独自ペン先の万年筆を新たな仕様と価格で、生産販売を再開しているようです。

ちょっと驚いたのが、その価格。なんと5万円越えに!

https://sailor.co.jp/product/10-7111/

今回の仕様変更によって質感は向上していますが、まさかここまで値上げするとは、、、

同社のキングプロフィットやパイロットのカスタム845など、国産各社のトップモデルに匹敵する価格です。

旧製品はネットを探すとたまに市場在庫が見つかったりするようです。
長刀研ぎ万年筆にご興味のある方で、手軽に試したいならばそちらを探すのも手かもしれませんね。

参考)セーラー万年筆のオリジナルペン先
https://sailor.co.jp/movie/fp_specialnib/
https://sailor.co.jp/topics/fountain-pen-type/

posted by toons at 15:54| Comment(0) | カルチャー
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