2018年11月27日

サンスイ AU-5500 レストア(11)

au5500-powerdriver-final-setting.jpg

先週からランニングテストをおこっていますが、いまのところ安定して動作しています。

修理前よりもクリアで見通しのいいサウンドになりました。もうすこし解像度を上げるサウンドチューニングと、気になる箇所の修理をおこないました。

cuppling-con.jpg

その1:カップリングコンデンサの交換
 パワードライバ部の入力信号のカップリングコンデンサは、オリジナルでは標準品の電解コンデンサ(エルナー2.2uF 50V)を使われていました。

今回の修理でオーディオ用電解コンデンサ(東信 UTSJ 2.2uF 50V)に交換して様子をみていましたが、このアンプにフィットした感じではありませんでした。このため、カップリングコンデンサはメタライズド・ポリエステル・フィルムコンデンサ(WIMA MKS2 2.2uF 50V)に換装しました。この変更で解像度が向上し、かなり音質も改善したと思います。

au5500-powerdriver-final-filmcon.jpg

その2:高域インピーダンス補償回路のコンデンサ交換
 最終出力段に接続されているマイラーコンデンサ(0.068uF 50V)をフィルムコンデンサ(WIMA MKS2 0.33uF 100V)に交換しました。

これでパワードライバ部のコンデンサ類はすべて交換したことになりますので、アンプの信頼性アップにつながると思います。

上記の二つの対策によって、薄いベールが一枚剥がれた感じで、臨場感を再現できるようになりました。

フィルムコンデンサは電解コンデンサよりも高周波域までインピーダンス特性が良好なため、高域特性や解像度が改善します。中低域とのバランスが崩れるのではないかと危惧していたのですが、実装してみるとしっかりした周波数バランスになりました。

au5500-lowfilter.jpg

その3:低域カットフィルタの時定数変更
 Low Filterスイッチで低域カットできる機能がついています。オリジナルはカットオフ周波数70Hz(-3dB)とかなり高めの周波数で、アナログレコードの低周波共振対策に用いるものです。現代ではあまり実用性がないので、フィルタ時定数を変更し、カットオフ周波数を10Hz以下にすることにしました。

ちょうど手元に、かなり音のいいフィルムコンデンサ(ROEDERSTEIN MKT1818 0.33uF 63V)がありましたので、これを採用しました。
高域も低域もしっかりしたコンデンサなのでサウンド変化を手軽に楽しめると思います。外部接続機器からポップノイズが混入する場合、その阻止対策になると思います。

au5500-powercable.jpg

その4:電源ケーブルの交換
 オリジナルの電源ケーブルがねずみにかじられたのか、皮膜が破れて銅線が露出していました。
手持ちの125V15Aのキャブタイヤケーブルに交換することにしましたが、かなり太いケーブルなので実装に苦労しました。結局、ケーブルグランドという部品を取り付けてタイトに引き出すことができました。

cable-ground.jpg

その5:サービスコンセントの一部無効化
 サービスコンセントの内部配線が貧弱で気になっていました。3つもあるサービスコンセントを使うことはまずないと思いますので、コンセントを1系統だけ残してあとの2系統の配線を外しました。無駄な電源配線がなくなって、電源ノイズ混入の要因も減りますし、電気保安面でのリスクも低減するでしょう。

au5500-foot.jpg

その6:インシュレータ(ゴム足)の交換
 オリジナルは硬質プラスチック製の足がついていましたが、かなり劣化していました。この際ですから、メタルカバー付きインシュレータに交換しておきました。足回りがしっかりしましたし、デザイン的にはとてもいい感じになりました。

au5500-plate.jpg

その7:バックパネルの銘板
 バックパネルのモデル銘板は、表面に保護ビニールが貼られていたため、奇跡的に傷のない綺麗な状態でした。
ねじ止めされていたので、いったん保護ビニールを剥がして、液晶保護フィルムを貼ってみました。

au5500-last-setting.jpg

さらに、ひととおり電気的なチェックをおこない、パワードライバ部の最終調整として、オフセット電圧とバイアス電流を再調整しました。

au5500-last-setting-bias.jpg

今回、バイアス電流は少し深めの30mA(設定基準:25mA±10mA)にしておきました。以前の設定よりも小信号時の高域の歪率が下がるはずです。

しばらくエージングをして、最終的な組み上げをしたいと思います。

posted by toons at 12:58| Comment(0) | サウンド
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