2019年01月02日

SANSUI AU-5500 レストア(13)オーディオ特性

AU5500-at-owner.jpg

昨年修理した「サンスイ AU-5500」はオーナーの元で、毎日元気に音楽を奏でています。

大晦日に「AU-5500」のサウンドを聴きにいきましたが、トラブルはとくに発生していないとのことでした。そのサウンドは1970年代のアンプとは思えないレベルで、期待した通り、とてもクリアに鳴っていたので安心しました。

修理時に動作評価していたオーディオデータをもとにオーディオ・スペックとしてまとめてみました。

<AU-5500 修理品 オーディオ・スペック>
・S/N比:75dB (1kHzサイン波、1W)
・残留ノイズレベル:-95dB(AUX2入力)
・周波数特性:20 - 21000Hz ± 3dB(1W)

参考までに、計測サウンドデータ・ファイルをWaveSpectraでFFT解析表示したものをすこし示します。

<高調波ノイズ特性:サイン波 1kHz>
AU5500-1kHz-sine.jpg

サイン波1KHzでは、2次高調波、3次高調波、4次高調波がそれなりに出ていますが、相対レベルも低い倍音成分なのでそれほど音質には影響ないと思います。基本波の倍数に無いノイズ成分は-103dB以下と、非高調波成分で固有のものがでていませんので、わりと素直なサウンドの要因になっていると思います。

<残留ノイズ>
AU5500-noiiselevel.jpg

残留ノイズは、本来、入力ショートで測定すべきですが、リファレンスのHDDデジタルプレーヤで、デジタルゼロ再生したものです。つまり、HDDプレーヤのアナログセクションの残留ノイズも含んでいます。

測定条件・方法が異なるので、データシートの公称スペックとはすこし違っていますが、実用レベルとしては十分ではないでしょうか。

追記(2019/1/3)
一般ユーザーでは、数W程度のパワーレベル、ボリュームをかなり絞った状態での音楽再生です。このとき、信号源インピーダンスは大きくなり、アンプ初段で歪率は大きくなってしまいます。実際の入力ソースを接続して、実用パワー域での計測のほうが、その状況を反映できて音質評価にはいいのではないかと思います。実際に利用しないフルパワーで測定したデータはあまり意味がありませんね。

このアンプは想像以上に音がいいので、そのサウンドの秘密をちょっと考えていました。
サンスイAU-5500は、DCアンプなど物理特性を重視したアンプが流行する以前のオーソドックスでシンプルなアンプ設計(トーンコントロール回路が完全パスでき、ボリューム付きパワーアンプの構成。シングルプッシュプル)で、最大出力や再生周波数帯域もまったく欲張っていません。むしろ狭帯域アンプといってもいいかもしれません。例えば、広帯域アンプとして無理に過渡応答を上げていくと、不要な高調波成分を多数含んでしまい、妙なうるささや硬さがでてしまったりするケースがあります。
このアンプはその正反対で、高調波の減衰特性をみてもわかるとおり、可聴帯域の無理しない動作領域で音をゆったり出している感じですので、音楽ソースを楽しく再生できているのだと思います。
posted by toons at 06:35| Comment(0) | サウンド
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