2018年06月12日

DigiFi No.13 Olasonic製デジタルアンプの改造

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DigiFi No.13付録のOlasonic製USB-DAC付きデジタルアンプです。

すこし前にアウトレットで格安入手しました。2014年に発売されたもののようですが、当時はかなり人気だったみたいです。

USB入力でPCとデジタル接続して外部アンプとして利用できます。ボリュームはPCからだけでなく、基板上のプッシュボタンで調整できるので便利です。

デジタルアンプICはTI製TPA3130、DACチップはTI (バーブラウン)製PCM2704Cです。TPA3130はD級アンプICで、動作クロックが1.2MHzとたいへん高いスイッチング周波数になっていますので、かなり高品位なサウンドが期待できます。また、USBバスパワーの電源部は、SCDS(Super Charged Drive System)回路というリザーブド電源の構成で10,000μFの大容量コンデンサを搭載しています。

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オリジナルでしばらく聴いていたのですが、どうも繊細さに欠けるのが耳についてきました。やはり雑誌付録ということもあり、コスト的な制約でコンデンサ類はかなりチープです。

そこで、つぎのようにすこしだけ改造をしてみました。

・デジタルアンプとUSB電源のデカップリングコンデンサ(日本ケミコン SMG)をOS-CON に交換。
・DAC−デジタルアンプ間のアナログ信号系のカップリングコンデンサ(日本ケミコン SMG)を東信工業 Jovial UTSJに交換。
・デジタルアンプのローパスフィルタ用コンデンサをWIMA MKS2フィルムコンデンサに交換。
・SCDS回路の大容量電解コンデンサ(日本ケミコン SMH)はロープロファイルで品質のいいものがなかったのでそのままにしました。

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いまエージング中ですが、かなりノイズフロアが下がって、繊細な感じの音になりました。
やはりOS-CONによる電源の低ESR化の効果は絶大ですね。また、東信UTSJは歪みが少なくクリアーな音質なので、お気に入りの一つとしてカップリングコンデンサでもよく使っています。

下はオリジナル基板の画像です。トップ画像と見比べていただければ、改造ポイントはよくわかると思います。

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DigiFi No.13 仕様
・最大出力:10W+10W (8 Ω、ダイナミックパワー)
・周波数特性:20Hz 〜20,000Hz 以上
・USB入力データ:48k㎐/16ビット
・電源電圧:5V(USB BUS パワー)
・寸法/質量:W64×H38×D93mm / 57g

追記)OS-CONは導電性高分子アルミ固体電解コンデンサで、低ESR(等価直列抵抗)が特長です。もともとコンピュータ等の電子機器用でオーディオ用ではありませんが、音質が優れていることはマニアに知られています。ただ、超低ESR製品は最大16Vとかなり低い耐電圧であることや、熱に非常に弱く半田付けでの熱劣化の問題もあります。通常の電解コンデンサでも同様なのですが、製造時や熱などで損傷した内部電極箔は通電していくうちに化学反応によって自己修復します。OS-CONの場合にはかなり長い時間(100時間)が必要です。
オーディオ機器がエージングで音質が変わるのは、このような電解コンデンサの問題がおおきく影響しているのだと思います。
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2018年05月29日

自作電源ケーブル - TUNAMI NIGO & P-046 & C-046

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オヤイデの「TUNAMI NIGO」ケーブル、電源プラグ「P-046」、IECコネクタ「C-046」を用いた電源ケーブルです。

「TUNAMI NIGO」ケーブルは、以前スピーカケーブルとして利用していましたが、取り回しが非常に難しいので、電源ケーブルに転身させることにしました。

スピーカケーブルとしては、情報量も多く低域の厚みが抜群でしたが、どうもあまり好みの音ではありませんでした。
電源ケーブルでも音質が変わるのは確かですので、このケーブルでどう変わるかと試した次第です。

「TUNAMI NIGO」はもともとスピーカー/電源ケーブルとして開発された製品です。古河電工のオーディオ用線材PCOCC-Aが製造中止になったため、すでにディスコンになっています。このケーブルは、5.5sqの超極太(太さ1.4cm)で、切断作業も一般的な工具では大変でした。
(現在は、102SSCという純度の低い特殊銅線をつかって、「TUNAMINI NIGO V2」として製造されており、外見は一緒ですが音質はまったく別物になっているようです。)

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電源プラグはケーブルの太さと硬さにあわせて、同じくオヤイデの製品「P-046、C-046」にしました。
オヤイデのオリジナル製品で、透明感のある赤色のカバーが印象的です。電極はリン青銅に24K金とパラジウムの2層メッキを施したもので、ボディーも重量感があり、5.5sqまで対応できるしっかりした作りです。

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新しい電源ケーブルは、全長2.2m、重量800gと、とても存在感のあるものになりました。

純A級パワーアンプとフルデジタルアンプに接続して試してみましたが、純正ケーブルに比べ、いづれも低音の解像度がアップして、重心がぐっと下がりました。情報量も向上して、奥行き感もすごく出るようになります。HDDオーディオプレーヤーの電源ケーブルとして、普段利用しているLUXMAN「JPA-15000」とも比較してみましたが、自作電源ケーブルのほうが圧勝でした。

「TUNAMI NIGO」はスピーカーケーブルとしてはなく、電源ケーブルとして利用するのがベターなようです。やはり、耐電圧600V最大30アンペアの電力が伝送できる導体断面積(5.5SQ)が、電源の安定化、低インピーダンス化に大きく貢献していると思います。

TUNAMI NIGO 仕様
導体:PCOCC-A (*1)
線径:5.5Sq(69本/0.32mm)
構造:2芯キャプタイヤ構造
絶縁体(内部):高分子ポリオレフィン
絶縁体(外部):電磁波吸収体混入高分子ポリオレフィン
外装:ポリウレタン
シールド:1層-電磁波吸収体、2層-半導体(カーボン)層、3層-銅箔テープ
外径:14.0mm
定格:600V/30A PSE認証品

P-046、C-046 仕様
本体;PBT+GF30%
カバー;ポリカーボネイト
ブレード:リン青銅
メッキ:厚肉24K金メッキ(1.5μm)+パラジウムメッキ(0.3μm)の2層
取り付け方法:ネジ止め式
適合ケーブル径: 〜17mm
適応ゲージ:〜 AWG10(5.5sq)
定格:125V・15A PSE認証品
備考;パーツ類は全て完全非磁性体

(*1) PCOCC-A
PCOCC(Pure Cupper Ohno Continuous Casting Process:単結晶状高純度無酸素銅)は、一方向性凝固組織の特徴を持つ高純度銅線で、1986年に古河電気工業によって開発されました。
銅の結晶構造を単一化する製法に特徴があり、OFC導体としては結晶粒界が極めて少ないことから、オーディオ用ケーブルの導体として長年採用されていました。ただし、PCOCCは非常に硬い線材のため、アニール処理(焼き鈍し)をして柔軟性を持たせたものがPCOCC-Aと呼ばれています。東日本大震災後の国内マーケットの低迷を受けて、2013年12月末で製造販売を終了しています。
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2018年05月13日

純銀デジタルケーブルの製作 - FTVS-510 & SLSB

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BNCデジタルケーブルを製作しました。

HDDオーディオプレーヤ「NAC-HD1」のHDD換装(2TB)によって、ここのところHDDオーディオでの再生機会が増えています。フルデジタルアンプとデジタル接続していますので、新しいデジタルケーブルを作成することにしました。

部材は以前購入したままになっていたデッドストックです。いづれも秋葉原にあるケーブル専門店のオヤイデ電気がカスタム製作したデジタルケーブル用純銀素材のものです。

綺麗なシルバーのBNCデジタルケーブルができました。
すこし試聴した感じでは、これまでの同軸ケーブルに比べて、とても情報量が多く、フラットレンジで、音の粒立ちの細かい感じがしました。プラシーボ効果もあるかもしれませんが、、、

同軸ケーブルは、「Oyaide FTVS-510」、純度5Nの純銀線です。特性インピーダンス75Ωの5C2V相当ケーブルですので、結構太さがあります。この同軸ケーブルには伝送方向を示す矢印がつけられています。

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BNCプラグは、「Oyaide SLSB」、中心導体(コンタクトピン)が4N純銀で、外郭材質は真鍮の削出しで24K金メッキされています。コンタクトピンはNCマシンで太さ4mmの4N純銀棒から削りだしたそうです。
このBNCプラグは特性インピーダンス75Ωに完全整合し、コネクター部の反射による信号の乱れを無くすための設計が施されています。

デジタル伝送において、インピーダンスのマッチングが必須ですので、高周波伝送用のBNCで接続するのがベストです。デジタルオーディオの場合、RCAケーブルで接続されるケースも多いようですが、RCAコネクタはアナログオーディオ接続のためのものであり、インピーダンスを守られていないものが大多数です。当然インピーダンス不整合によるリターンロスが発生します。一方、BNCでは電圧定在波比 (VSWR)などがちゃんと規定されています。

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本来はデジタルケーブルで音質云々をいうのはおかしいのですが、デジタルケーブルによってサウンドが異なるというのはたしかです。正しいデジタル伝送ができなければ、ジッター等で時間軸ゆらぎが生じたり、データエラーが発生したりして、デジタルデータの品質が低下し、アナログ変換後の音質も確実に劣化します。いかに伝送ロスを減らすかが、情報量の差、音質の差になるのだと思います。

ちなみに、BNCプラグには特性インピーダンスが75Ωと50Ωの2タイプがあります。50Ωは計測用途や通信用途に、75Ωは映像信号やデジタルオーディオ用途に利用されます。
75Ωのコンタクトピンの径は50Ωのものより細いため、間違って50ΩのBNCプラグを75ΩのBNCコネクタ(リセプタクル)に接続すると接点が破損してしまいます。自作でBNCケーブルを作られる場合には部品選定に十分な注意が必要です。

<同軸ケーブル・FTVS-510 仕様>
 線材:1.05mm 5N(99.9995%)純銀 スキンパス加工
 構造:同軸構造
 絶縁体:フッ素樹脂スキン層+発泡ポリエチレン
 シールド:銅箔+銀メッキ銅(編組率95%以上)
 外装:UVカットPVC
 特性インピーダンス:75 Ω
 静電容量:56.5 nF/Km
 波長短縮率:74.5 %
 減衰量:23.1 dB/Km
 導体抵抗:21 Ω/Km
 外径:8.0mm

<BNCプラグ・SLSB 仕様>
 センターピン材質:4N純銀
 外郭材質:真鍮 24K金+ベリクロムメッキ
 内部絶縁体:PTFE
 特性インピーダンス:75 Ω
 適応線径:9.0mm
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2018年05月02日

HDDオーディオプレーヤーのHDD換装 - NAC-HD1

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HDDオーディオプレーヤー「SONY NAC-HD1」のハードディスクを 250GB から 2TB に換装してみました。

NAC-HD1は、ネットワークオーディオ機器の端緒になった製品で、2007年にソニーより発売されました。翌年、この機器を導入してデジタルオーディオ再生に活用しています。すでに生産完了品で、HAP-Z1ESが後継機に相当します。

NAC-HD1は、CDをリッピングしてリニアPCMデータにして内蔵HDDに保存できます。CDドライブよりもHDDから読み出すほうがデータ精度やジッターなどの点でオーディオとしては有利と言われています。リッピング性能がとても高くて、PC用高性能リッピングソフトウェアによるデジタルデータと完全一致するのを確認しています。逆にダウンミックスを繰り返したようなソースはがっかりしますが、、、

現在はハイレゾ対応のネットワークオーディオ製品がたくさん出てきていますが、NAC-HD1はその先駆けとなるような機能をたくさん持っています。
CD再生&リッピング機能、音楽データのHDDストレージ、24bit/96KHzのADコンバータ、24bit/192kHzのDAコンバータ、ネットワークオーディオ機能、楽曲タイトルのネット検索(Gracenote)、12音解析による音楽ファイルの自動分類、音楽ジャンルやミュージシャンごとのミュージックボックス再生機能など、、、使い勝手の良さと高音質で手放せないものになっています。

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オリジナルHDD-250GBは、リニアPCMで 380時間、つまり380枚ほどのCDをリッピングできますが、 すでに300枚ほどのCDをリッピングしていて、残り容量がとても少なくなっていました。

そこで、今回、2TBのHDDに換装して、リニアPCMで最大3092時間の録音が可能となりました。リッピング済みの音楽データを反映させても残り2800時間ほどもデータ容量があります。

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オリジナルHDDは古い規格IDEインタフェースのシーゲート製品(Seagate barracuda 7200.10, 250GB, 7200rpm) でした。
今回用意したHDD-2TB(WD AV-GP WD20ERUX, 2TB, 5400rpm)はSATAインタフェースで直接繋がらないため、SATA-IDE変換基板を使って接続しています。このHDDはAV機器用の低速タイプなので、低振動&低騒音で省電力でもあり、ノイズ面でも有利だと思います。

Linuxベースで単純なHDD換装ではまったく動作しなかったため、セクタバイセクタで物理イメージのクローンを作り、最終パーティションをディスク領域の最後部に移してから、データパーティションを拡張します。

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NAC-HD1は、実態としてLinuxコンピュータです。写真の中央にある基板がCPUボードで、CPUはルネサステクノロジのSH7090(300MHz)、メモリは64MBとミニマムな構成のようです。オーディオ専用設計のためにパソコンで構築したPCオーディオよりはサウンドグレードが相当高いと思います。

また、サウンドデザイン社にて、デジタル出力のデータ精度を上げるカスタムチューニングを施してあります。(下写真)リニアPCMデータを超低ジッターで外部デジタル出力(S/PDIF)できます。
フルデジタルアンプにBNC同軸ケーブルでデジタル接続して再生していますが、その再生音はとても鮮度の高くて音場を再現し、CDにデータとしてここまで情報が入っていたのかといつも感心します。

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いままではリッピングするCDをわざわざ厳選していましたが、これで気兼ねもなく好きなCDをリッピングして、音楽を楽しむことができそうです。リニアPCMのハイレゾデータもありますので、データ容量を気にせずストレージできそうです。

まだ手元には2000枚超のCDがリッピング予備軍としてありますので、相当やりがいがあります。

<参考>SONY NAC-HD1 製品情報
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2018年04月27日

Accuphase E-302B

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アキュフェーズ(Accuphase)のプリメインアンプ E-302B です。オーディオの黄金期の製品です。

アキュフェーズ製品といえばシャンパンゴールドが一般的ですが、これはとても珍しいブラックの精悍な外観をしています。1984年に突然変異のごとく、艶のあるブラック仕上げでリリースされました。同社のプリメインアンプとしては5代目の製品で、シャンパンゴールドタイプのE-302と併売されていました。

細かい操作ボタンやツマミなどをサブパネルに収めて、とてもすっきりしたデザインになっています。間接照明のオレンジのパワーメーターが印象的です。この製品以降のプリメインアンプはこのようなデザインとハードウェア構成を踏襲していきます。

この当時、高級オーディオ製品といえばブラックパネルというのが定番で、同社もその流行に乗るかどうか苦慮していたものと思われます。このようなブラックパネルはプロ向け製品には採用されましたが、その後のコンスーマ製品には採用されることはありませんでした。

このアンプを入手して33年もの歳月が経ちましたが、故障らしい故障は一度もありません。いまだに現役マシンとしてサブシステムの中で活躍しています。

ちょうどCDプレーヤーの登場した時代であり、デジタルソースへの対応を図ったアンプのようです。セパレートアンプ、C-222とP-266の設計思想とデザインをシンプルに反映したモデルのように思います。

パワーアンプ部の出力段にはPc120Wのトランジスタ4個によるパラレル・プッシュプル構成、ドライブ段にはMOS FETを採用しています。700VAのトロイダルトランスを搭載して、120Wx2(8Ω)の出力が可能です。また、プリアンプとパワーアンプを分離して、それぞれ独立アンプとして使用できます。

この機種以前のアキュフェーズのプリメインアンプは、コントロールアンプ機能にこだわっていましたが、この機種ではプリ部をできるだけシンプルにして、音の鮮度を上げる方向でチューニングされたようです。いわゆるアキュフェーズ・トーンがあまりきつくない感じだと思います。

このアンプはかなり発熱しますが、やはりシンプルな回路構成のおかげでトラブルが発生しにくいようです。これからも末長く使っていきたいと思っています。

このアンプ E-302B の製品概要はつぎのとおりです。アキュフェーズ社のウエブサイトで、製品カタログが今も公開されています。

Accuphase E-302 : https://www.accuphase.co.jp/cat/e-302.pdf

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2018年04月04日

時代を逆行する音楽メディア

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カセットテープ、1970年代から音楽メディアとして一世風靡していました。

1982年に登場したCDの台頭により、1990年代にほぼ絶滅したと思われていましたが、、、今静かなブームらしいです。

オランダのフィリップスが1962年に開発したオーディオ用磁気記録テープ媒体で、正式名称「コンパクトカセット」です。基本特許を無償公開にしたのが、世界的な普及の要因といわれています。

実は、この特許が無償公開になったのはソニーの故・大賀典雄氏の交渉力によるものが大だったようです。フィリップスは当初一個当たり25円のロイヤリティーを求めていましたが、当時テープレコーダー・シェアトップだったソニーには無料にすることとなり、最終的に世界中のメーカーに基本特許の無償公開をすることになったようです。

すっかり廃れていたメディアですが、2014年頃から、米国のインディーズ音楽で流行しはじめ、いまや世界的なブームになってきています。インディーズレーベルやバンドの間で、カセットテープにダウンロードコードを付けて売る方法が新しいトレンドとして流行したことからだそうです。

でもなぜ、こんなアナログのカセットテープが今更と疑問に思うのですが、、、

レトロでオーディオ的にも劣ったフォーマットのメディアなのですが、デジタルデータにはない物理的な魅力?、、、再生すればするほど劣化していくという物が持つ本来の脆弱性があるからなのかもしれません。

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これは、1979年にリリースされたナカミチのカセットデッキ、660ZXです。いまだ現役で活躍しています。
(ナカミチは当時カセットデッキ専業メーカーで、1980年に超弩級モデル1000ZXL、1982年に名機といわれたDRAGONがリリースされました。この時代にカセットデッキは完成度のピークを迎えたと思います。)

このモデルは、完全独立3ヘッド、周波数分散型ダブルキャプスタン方式、オートアジマスアライメントなどの精密なメカニズムにより、周波数特性は10Hz〜22kHz±3dB、ワウフラッター0.04%以下などの高性能を実現していました。自然でなめらかなサウンドで、他社のような個性的な音作りはされていませんでした。

いまのブームで残念なのは、ラジカセのような簡易再生環境でカセットテープの音質が評価されている点です。

全盛期に極めたカセットテープの音質がどんなものであったかを知られないままになっていることは、アナログレコードのブームと同様な一抹の寂しさがあります。
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2018年02月14日

オーディオテクニカ AT-ML170/OCC

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オーディオテクニカ製VMカートリッジ、「AT-ML170/OCC」です。

YAMAHA GT-2000LとストレートアームYSA-1との組み合わせで愛用しています。

「AT-ML170/OCC」は、ML(マイクロリニア)針、内部配線材がPCOCC、直径0.4mmのボロンパイプ表面に金を蒸着したカンチレバー、マウントベースにファインセラミックと、とても凝ったハード構成です。

GT-2000Lとの組み合わせでは、切れ味いい中高域と低域の重量感がバランスしたワイドレンジ&スムーズな再生をしてくれています。無理なく奥行き方向に展開する音場感が好ましいです。

なお、ML針はラインコンタクト針の一種で、レコード溝との接触曲率半径が非常に小さくて高域特性が劣化しない特徴をもっています。このため、1,000時間と長い針先寿命を実現しています。トラッキングも非常に高く、チャンネルセパレーションや高域特性などが大幅に改善されていました。

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Audio Technica AT-ML170/OCC
発電方式:VM型
出力電圧:4mV/1kHz (5cm/sec)
針圧:1.25 ± 0.3g
再生周波数帯域:5 - 40,000Hz
チャンネルセパレーション:31dB/1kHz, 21dB/10kHz
チャンネルバランス:0.5dB/1kHz
コンプライアンス:10×10-6cm/dyne
負荷抵抗:47kΩ
針先:ML(マイクロリッジ)針
自重:7.0g
発売:1985年3月
交換針:ATN-ML170
備考:0.4o径金蒸着ボロン・カンチレバー、ファインセラミック・マウントベース。

海外向けのマニュアルを入手しましたので、参考までに掲載します。

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2017年12月20日

SP製作 - Scanspeak 5cmフルレンジ・ソフトエンクロージャSP

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「Stereo」2013年8月号付録のScanspeak・5cmフルレンジ(5F/8422T03)を用いて、ソフトエンクロージャSP(絨毯スピーカー)を作製しましたので、ご紹介します。

フルレンジユニットにはコンパクトで強力なネオジウムマグネットが採用されていますが、とても軽量で華奢な感じです。
そこで、マグネットの後部にアルミ丸棒(φ25mm、100mm、135g)のデッドマスを装着しました。
背圧を抜く空気穴が空いていますので、どうやって装着しようかと悩みましたが、セラミック製のスペーサを介してエポキシ接着しました。
このデッドマスがあるかないかで、サウンドの安定度がかなり異なります。

このSPの台座部分は円筒状エンクロージャの悩みどころですが、京都西陣でゲットした糸車をそのまま採用しました。
鮮やかなシルク糸が巻いてあってとても綺麗です。接着剤で強度補強をしましたが、重量が軽いのでこの部分にもデッドマス等を装着すると安定度が増しそうです。

td-scanspeak-1.jpg

このSPのサウンドは、パイプ長が短く、ユニットが5cmの小口径で上向きなので、低い周波数帯域はあまり出ませんが、サウンドステージが奥行き方向にふわっと広がる音場型再生です。

ソフトエンクロージャはそれ自体が吸音材でもあり、箱鳴りも無いので、ストレスフリーのおおらかな鳴り方だと思います。物理構造は共鳴管と同じだと思いますので、もうすこしパイプ長を長くしたバージョンも試してみたいと思っています。

また、台座部分の高さを低くすることで、床面反射による低域の増強はすこし可能なようです。現状は見た目重視でこのままいこうと思っています。

ピンクノイズを再生したときの周波数特性を示します。("Audio Frequency Analyzer"アプリでの測定:1/3オクターブバンド、HOLD設定、側面方向より50cm計測)

Soft-SP_scanspeak-5F8422T03.jpg

ユニット仕様:
・メーカ:Scanspeak (デンマーク製)
・型番:5F/8422T03
・口径:5cm
・インピーダンス(Zn):8Ω
・耐入力:5w (RMS)、50w (Max)
・最低共振周波数(f0):118Hz
・出力音圧レベル:80dB (2.83V/1m)
・機械的Qファクター(Qms):4.53
・実効Qファクター(Qes):0.61
・全体Qファクター(Qts):0.53
・実効振動質量(m0):1.67g
・実効振動半径:2.2cm
・総重量:90g
・バッフル穴径:φ54mm

エンクロージャ仕様
・形式  :ソフトエンクロージャ方式
・円筒外径:100mm
・円筒内径:56mm (筒厚:22mm)
・円筒長さ:230mm
・全体高さ:350mm
・備考  :デッドマス・アルミ丸棒(φ25mm、100mm、135g)
      吸音材なし
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2017年12月04日

SHURE Me97HE

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SHURE(シュアー)の Me97HEです。

V15typeVxMRのローコスト版で、HE針(ハイパー・エリプティカル)という特殊カットの針先が搭載されています。型番の「e」はENCOREの略で、アンコール販売を意味しているようです。この97シリーズはいまだ現役の高級モデル(M97xE)として販売されています。

サウンドは、とても素直でバランスのいい音です。V15typeVMRに比べて繊細さや解像度が甘い感じで、ロックやポップス向けだといわれています。コストパフォーマンスがとてもよいので、人気があるのは頷けます。

Shure Me97HE
・発電方式 MM型
・出力電圧 4mV(5cm.sec)
・針圧 0.75 - 1.5g
・再生周波数帯域 20 - 20000Hz
・チャンネルセパレーション 25dB
・チャンネルバランス 2dB
・負荷抵抗 47kΩ
・針先 0.2x15mil ハイパーエリプチカル針
・自重 6.6g
・備考 アルミ合金
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2017年11月12日

オーディオセッション in OSAKA 2017 - AirTight AL-05、 CS Port 212PA

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この週末、大阪でおこなわれているオーディオショーに行ってきました!

「ハイエンドオーディオショー」と「オーディオセッション」というイベントが2箇所で開催されており、国内メーカー製品が主体の「オーディオセッション」で、とても印象に残ったものを紹介します。

まず、大阪の真空管アンプメーカー「AirTight」のブースで、10cmフルレンジスピーカー(AL-05 BONSAI)がとても素晴らしい音で鳴っていました。オールアナログ構成の再生システムは、アナログプレーヤ - 300B真空管アンプ(ATM-300Anniversary) - フルレンジSPの構成です。

10cmフルレンジが鳴っているとはまったく想像ができないレベル、音離れがよくて、ダイナミックレンジも十分広く、とても臨場感が豊かなサウンドでした。

実は、この「AL-05」はフルレンジスピーカーの達人として有名な大村孝則氏が設計したもので、一聴の価値があります。

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AirTightは、海外でハイエンドオーディオメーカーとしてとても評価が高いようですが、このSPの情報を調べてみたところ、”The Absolute Sound"に試聴レポートが掲載されていました。かなり好意的ですね。

http://www.theabsolutesound.com/articles/air-tight-bonsai-al-05-mini-monitor/

また、「CS Port」という富山の新進オーディオメーカーのブースで、巨大な真空管モノラルアンプ「212PA」、リニアアームがついた重量級プレーヤー「LFT1」がとてもよかったです。

「212PA」は、1910年代にウエスタンエレクトロニック(WE)で開発された”212E”送信管(3極管)を用いたA級シングル40Wの無帰還アンプで、そのスムーズな音に驚きました!この真空管”212E”は、高さで845の2倍、300Bの4倍の大きさをもつ巨大な3極菅です。なんと1400Vものプレート電圧で駆動されているそうです。

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スピーカーはフランコセルブリンの小さな2way SP「Accordo」なのですが、アナログレコードの「テラーク1812」の大砲がまったく破綻なく豪快に再生できていたのに驚きました。どうも、レコードプレーヤがベース40kg、ターンテーブル27kg、リニアアーム、すべて完全なエアフロートで、ハウリング・マージンが卓越しているおかげのようです。かつてのマイクロ精機のアナログプレーヤを思い出しました。

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