2017年12月20日

SP製作 - Scanspeak 5cmフルレンジ・ソフトエンクロージャSP

td-scanspeak-2.jpg

「Stereo」2013年8月号付録のScanspeak・5cmフルレンジ(5F/8422T03)を用いて、ソフトエンクロージャSP(絨毯スピーカー)を作製しましたので、ご紹介します。

フルレンジユニットにはコンパクトで強力なネオジウムマグネットが採用されていますが、とても軽量で華奢な感じです。
そこで、マグネットの後部にアルミ丸棒(φ25mm、100mm、135g)のデッドマスを装着しました。
背圧を抜く空気穴が空いていますので、どうやって装着しようかと悩みましたが、セラミック製のスペーサを介してエポキシ接着しました。
このデッドマスがあるかないかで、サウンドの安定度がかなり異なります。

このSPの台座部分は円筒状エンクロージャの悩みどころですが、京都西陣でゲットした糸車をそのまま採用しました。
鮮やかなシルク糸が巻いてあってとても綺麗です。接着剤で強度補強をしましたが、重量が軽いのでこの部分にもデッドマス等を装着すると安定度が増しそうです。

td-scanspeak-1.jpg

このSPのサウンドは、パイプ長が短く、ユニットが5cmの小口径で上向きなので、低い周波数帯域はあまり出ませんが、サウンドステージが奥行き方向にふわっと広がる音場型再生です。

ソフトエンクロージャはそれ自体が吸音材でもあり、箱鳴りも無いので、ストレスフリーのおおらかな鳴り方だと思います。物理構造は共鳴管と同じだと思いますので、もうすこしパイプ長を長くしたバージョンも試してみたいと思っています。

また、台座部分の高さを低くすることで、床面反射による低域の増強はすこし可能なようです。現状は見た目重視でこのままいこうと思っています。

ピンクノイズを再生したときの周波数特性を示します。("Audio Frequency Analyzer"アプリでの測定:1/3オクターブバンド、HOLD設定、側面方向より50cm計測)

Soft-SP_scanspeak-5F8422T03.jpg

ユニット仕様:
・メーカ:Scanspeak (デンマーク製)
・型番:5F/8422T03
・口径:5cm
・インピーダンス(Zn):8Ω
・耐入力:5w (RMS)、50w (Max)
・最低共振周波数(f0):118Hz
・出力音圧レベル:80dB (2.83V/1m)
・機械的Qファクター(Qms):4.53
・実効Qファクター(Qes):0.61
・全体Qファクター(Qts):0.53
・実効振動質量(m0):1.67g
・実効振動半径:2.2cm
・総重量:90g
・バッフル穴径:φ54mm

エンクロージャ仕様
・形式  :ソフトエンクロージャ方式
・円筒外径:100mm
・円筒内径:56mm (筒厚:22mm)
・円筒長さ:230mm
・全体高さ:350mm
・備考  :デッドマス・アルミ丸棒(φ25mm、100mm、135g)
      吸音材なし
posted by toons at 18:53| Comment(0) | サウンド

2017年12月04日

SHURE Me97HE

Me97HE.jpg

SHURE(シュアー)の Me97HEです。

V15typeVxMRのローコスト版で、HE針(ハイパー・エリプティカル)という特殊カットの針先が搭載されています。型番の「e」はENCOREの略で、アンコール販売を意味しているようです。この97シリーズはいまだ現役の高級モデル(M97xE)として販売されています。

サウンドは、とても素直でバランスのいい音です。V15typeVMRに比べて繊細さや解像度が甘い感じで、ロックやポップス向けだといわれています。コストパフォーマンスがとてもよいので、人気があるのは頷けます。

Shure Me97HE
・発電方式 MM型
・出力電圧 4mV(5cm.sec)
・針圧 0.75 - 1.5g
・再生周波数帯域 20 - 20000Hz
・チャンネルセパレーション 25dB
・チャンネルバランス 2dB
・負荷抵抗 47kΩ
・針先 0.2x15mil ハイパーエリプチカル針
・自重 6.6g
・備考 アルミ合金
posted by toons at 23:54| Comment(0) | サウンド

2017年11月12日

オーディオセッション in OSAKA 2017 - AirTight AL-05、 CS Port 212PA

Airtight-AL05.jpg

この週末、大阪でおこなわれているオーディオショーに行ってきました!

「ハイエンドオーディオショー」と「オーディオセッション」というイベントが2箇所で開催されており、国内メーカー製品が主体の「オーディオセッション」で、とても印象に残ったものを紹介します。

まず、大阪の真空管アンプメーカー「AirTight」のブースで、10cmフルレンジスピーカー(AL-05 BONSAI)がとても素晴らしい音で鳴っていました。オールアナログ構成の再生システムは、アナログプレーヤ - 300B真空管アンプ(ATM-300Anniversary) - フルレンジSPの構成です。

10cmフルレンジが鳴っているとはまったく想像ができないレベル、音離れがよくて、ダイナミックレンジも十分広く、とても臨場感が豊かなサウンドでした。

実は、この「AL-05」はフルレンジスピーカーの達人として有名な大村孝則氏が設計したもので、一聴の価値があります。

Airtight-AL05-2.jpg

AirTightは、海外でハイエンドオーディオメーカーとしてとても評価が高いようですが、このSPの情報を調べてみたところ、”The Absolute Sound"に試聴レポートが掲載されていました。かなり好意的ですね。

http://www.theabsolutesound.com/articles/air-tight-bonsai-al-05-mini-monitor/

また、「CS Port」という富山の新進オーディオメーカーのブースで、巨大な真空管モノラルアンプ「212PA」、リニアアームがついた重量級プレーヤー「LFT1」がとてもよかったです。

「212PA」は、1910年代にウエスタンエレクトロニック(WE)で開発された”212E”送信管(3極管)を用いたA級シングル40Wの無帰還アンプで、そのスムーズな音に驚きました!この真空管”212E”は、高さで845の2倍、300Bの4倍の大きさをもつ巨大な3極菅です。なんと1400Vものプレート電圧で駆動されているそうです。

212PA.jpg

スピーカーはフランコセルブリンの小さな2way SP「Accordo」なのですが、アナログレコードの「テラーク1812」の大砲がまったく破綻なく豪快に再生できていたのに驚きました。どうも、レコードプレーヤがベース40kg、ターンテーブル27kg、リニアアーム、すべて完全なエアフロートで、ハウリング・マージンが卓越しているおかげのようです。かつてのマイクロ精機のアナログプレーヤを思い出しました。

posted by toons at 11:13| Comment(0) | サウンド

2017年11月07日

SHURE(シュアー) V-15VxMR

v15vx.jpg

SHURE(シュアー)の V-15VxMRです。

SHUREといえばMM、MMといえばSHURE、といわれました。
そのSHUREの最上級グレード製品がV-15シリーズです。このV-15VxMR が最終モデルですが、2005年5月に生産終了しており、もう交換針すら純正では手に入りません。

幸い、JICO(日本精機宝石工業)から、主要なカートリッジの互換針は供給されていますので、いざとなれば調達できるのはありがたい限りです。
#JICO・レコード針サイト:https://shop.jico.co.jp/welcome/

SHUREのVシリーズのカートリッジはトレース能力が非常に高く、レコードの最内周で線速度が落ちた時でも歪みが少なく再生してくれました。とくに、70年代にリリースされたV-15type3は、ジャズファンに格別の人気がありました。

Shure V-15VxMR
・発電方式 MM型
・出力電圧 3mV(1kHz 5cm/sec)
・針圧 1.5 - 1.75g
・再生周波数帯域 10 - 25000Hz
・チャンネルセパレーション 25dB(1kHz)、18dB(10kHz)
・チャンネルバランス 1.5dB
・直流抵抗 1000Ω
・負荷抵抗 47kΩ
・針先 マイクロリッジ針(1.5×3.0mils)
・自重 6.6g
・備考 ベリリウムカンチレバー

追記)12/17 : V-15VxMRのオリジナルケースが出てきましたので掲載します。かなり立派なケースでした。

v15vxmr-2.jpg

posted by toons at 19:12| Comment(0) | サウンド

2017年10月19日

ENTRE(アントレー) EC-15x Limited

EC15LTD.jpg

今は亡きブランド、ENTRE(アントレー)の「EC-15x Limited」 フォノカートリッジです。 

1980年代まで存在した「ソルティア・アコースティック」という、カートリッジ専門メーカーの幻の製品です。ENTREはオーソドックスなOrtfonタイプのMCカートリッジと昇圧トランスなどをリリースしていました。

当時は小さなカートリッジメーカーが日本にも数多くあり、さまざまな個性のある製品で競い合っていました。

ENTRE EC-15x Limited
・発電方式 MC型
・出力電圧 0.24mV(1kHz 5cm/sec)
・針圧 1.7 - 2.3g(最適2.0g)
・再生周波数帯域 15 - 50000Hz
・チャンネルセパレーション 23dB(1kHz)
・チャンネルバランス 1dB(1kHz)
・電気インピーダンス 3.5Ω
・ダイナミックコンプライアンス 13×10-6cm/dyne
・針先 バイタル形状楕円針
・自重 5.9g

posted by toons at 20:34| Comment(0) | サウンド

2017年10月15日

オーディオテクニカ AT33VTG

at33vtg.jpg

オーディオテクニカの「AT33VTG」フォノカートリッジが出てきました。

アナログ復古ブームに刺激されて、どこかに眠っているビンテージオーディオを発掘しているところです。
カートリッジを変えるだけで、まったく異なるサウンドで再生できる楽しみは、アナログオーディオならではのものでした。
今後、すこしずつ紹介していきたいと思います。

「AT33VTG」は、1995年ごろに発売された限定生産のMCカートリッジです。もはやCD全盛で、アナログが凋落してきていた時代の製品です。

別途、周波数特性を測定した結果データが付属しています。ほぼ全帯域でフラット、10kHz超えたあたりからすこしだけハイ上がりな特性ですね。

故・長岡鉄男氏が「ML/OCCはスーパードライ、VTGはモルツか」と、その音を表現されていたカートリッジです。この頃は古河電工のPCOCCという高純度銅線がよく使われて音決めされていました。

スペックはつぎのとおり。

Audio Technica AT33VTG
・発電方式 MC型
・出力電圧 0.5mV(1kHz 5cm/sec)
・針圧 1.6 - 2.0g(最適 1.8g)
・再生周波数帯域 15 - 50000Hz
・チャンネルセパレーション 30dB(1kHz)
・チャンネルバランス 0.5dB
・負荷抵抗 20Ω以上
・電気インピーダンス 17Ω
・ダイナミックコンプライアンス 10×10-6cm/dyne
・針先 マイクロリニア針
・自重 6.8g
・発売 1995年11月
・価格 40,000円
・備考 1000台限定生産。
    AT33ML/OCCベースの限定モデル
    ネオジウム磁石使用
    金蒸着ボロン・カンチレバー
    チタン配合ハウジング
posted by toons at 05:20| Comment(0) | サウンド

2017年10月13日

オーディオテクニカ AT25

at25.jpg

オーディオテクニカの「AT25」が出てきました。

1978年頃の製品で、シェル一体型カートリッジ初代モデル「AT34」の改良版みたいです。

長らく使っていなかったので、残念ながら金属腐食を起こしていますが、とてもしっかりした構造のヘッドハウジング一体型カートリッジです。

「AT25」のスペックは下記の通りで、マグネシウム合金製ハウシング、0.09mm角天然ダイヤ楕円針、ベリリウム・カンチレバー、トロイダルコイル採用と、当時のカートリッジ技術の最先端を行くものでした。

いまこれを作ったら、価格はいくらになるんでしょうね?

Audio Technica AT25
・発電方式 VM型
・出力電圧 2.2mV(1kHz 5cm/sec)
・針圧 1.0 - 1.5g(最適 1.2g)
・再生周波数帯域 10 - 20,000Hz±3dB
・チャンネルセパレーション 30dB(1kHz)
・チャンネルバランス ±0.5dB以下(1kHz)
・コンプライアンス 10×10-6cm/dyne
・直流抵抗 240Ω
・負荷抵抗 47kΩ
・針先 0.08mm角楕円 天然ダイヤ
・自重 17.3g
・発売 1978年5月
・価格 39,000円
・備考 垂直トラッキング角20度、オーバーハング調整可。
    VM型トロイダル発電を採用した最高級モデル。
    マグネシウム合金ヘッドハウジング一体型。
    世界最小の0.09mm角天然ダイヤ楕円針。
    ベリリウム・カンチレバーはアルミ・ブロックホルダに固定。
   
posted by toons at 08:59| Comment(0) | サウンド

2017年09月29日

祝復活 ! - ヤマハ・GTレコードプレーヤー

GT-2000L.jpg

2017東京インターナショナルオーディオショウで、ヤマハから「GTシリーズ」の新フラグシップ・レコードプレーヤーが発表されました。どうもピュアストレート・ショートアーム(故・江川三郎氏によって考案されたアーム!)が搭載されているようです。

・ヤマハ「GTシリーズ」復活。新フラグシップ・レコードプレーヤーを世界初披露
https://www.phileweb.com/news/audio/201709/29/19113.html

国内オーディオメーカーが続々とアナログレコードプレーヤーに再参入しはじめています。小生もオーディオ黄金時代にリリースされたヤマハのGT-2000L(ストレートアームYSA-1に換装:上の写真)を愛用しています。ヤマハにハイエンド製品をもう一度リリースしてほしいと思っていた矢先でした。

アナログレコードがブームになりつつある昨今ですが、ちゃんとしたアナログ再生をしようとすると、かなりしっかりした機材を揃えるのは、かつてのオーディオファンにとっては当たり前のことでした。
今後、アナログ再生を本格的にはじめようとする方々にとっても、このような製品が現役で存在したほうがサウンドの方向を探る上で必ず必要だと思います。

ヤマハのアナログ再参入は大歓迎ですね!
posted by toons at 23:57| Comment(0) | サウンド

2017年09月11日

SP製作 - パイオニア OMP-600 桐スピーカー vol.2

omf-600_kiri-2w.jpg

パイオニア OMP-600 桐スピーカーの第2報です。

桐材でのスピーカー作りですが、前回は仮組みでの報告でした。今回はすこしまともな音が出始めましたので、その進捗報告です。

omf-600_kiri-2.jpg

MDFや他の合板などと違って、桐の無垢材はとても柔らかくて作業性はいいのですが、ちょっとしたことで欠けたりして作業はなかなか進みませんでした。

結局、OMP-600ユニットはQo=0.997とかなり高いということで密閉型のままにして、内部構造を補強したり、スピーカユニットのマウント方法を検討したりして、なんとか仕上がってきました。

いま実験中ですが、内部吸音材なしはストレスが少なくてとてもいい感じです。ただ、ちょっと響きすぎるきらいもあって、少量の吸音材を入れたりして試しています。
iPad用オーディオアナライザアプリ”fo-Kannon"で測定した周波数特性を示します。

・吸音材なし
omf-600_kiri-2-freq-non.jpg

・吸音材あり(ポリエステル100%ウール 3g)
omf-600_kiri-2-freq-wool-3g.jpg

ちなみに、吸音材は、観賞魚用濾過材・ろ過ウール(ポリエステル100%)で、ダイソーで格安で売っているやつです。
吸音率はそこそこみたいですが、少量しか利用しないので助かっています。

roka-wool.jpg
posted by toons at 21:03| Comment(0) | サウンド

2017年08月29日

SP製作 - FOSTEX OMF800P Vol.4

omf800p-hv.jpg

FOSTEX OMF800Pを用いたSP製作のつづき(その4)です。

omf800p-hv-3.jpg

セッティングに関して、どうも横置きのほうが見た目も含め、安定した感じになりました。

posted by toons at 23:57| Comment(0) | サウンド