京の伝統野菜「鷹峯とうがらし」、、、ご存じでしょうか?
1943年頃から京都市北区鷹峯で栽培が始められた品種で、交雑種が固定されたものと考えられています。「伏見とうがらし」より太く、「万願寺とうがらし」とも形が違う、肉厚で辛みがない大変美味しいとうがらしです。
名前は聞いたことはあったのですが、いままで食べたことがありませんでした。
というか、京の伝統野菜を豊富に品揃えしている八百屋さんでもこの野菜を売っているのを見かけたことがありません。流通量がとても少なく、希少な食材のため、特定の産直販売所でしか手に入らないようですね。
ということで、先週末、武田薬品工業・京都薬用植物園の主催の「京野菜・京の伝統野菜についてのお話し、ならびに、鷹峯とうがらしの収穫プログラム」というセミナーにいってきました。セミナー定員30名に対して応募者が200名を超えたそうで、高い競争倍率のなか奇跡的に当選して参加することができました。
セミナーの前半は、元・府立桂高校の高橋智彦先生による京野菜についての講演、および、府立桂高校の園芸ビジネス科・植物クリエイト科の学生さんによる京野菜班活動研究「絶滅した聖護院きゅうりの復活とブランド化について」の発表がありました。京野菜全般に関して知識を深められ、とても有意義なものでした。桂高校の学生さんの研究発表も素晴らしかったです。
その後は、収穫体験プログラムで、「鷹峯とうがらし」種保存のため栽培されている畑で収穫をおこないました。
京都薬用植物園は修学院地区の高台にある曼殊院門跡の西側に位置し、「鷹峯とうがらし」の栽培畑からは京都市内が一望できました。前日は雨模様で心配していましたが、当日は快晴だったので気持ちいい収穫日和となりました。
畑にかけられたグリーンネットは鳥害防止のためとのこと、さらに、畑周辺には獣害対策の電撃柵が厳重に張り巡らされています。ネットを外すと鷹峯とうがらしがたくさん実っており、大きいものでは20cmくらいあります。
二畝ある畑から自由に収穫していいということで、青とうがらしと完熟の赤とうがらしを適当にピックアップ!
途中、もぎたてを試食しましたが、まったく辛味がなく、苦みも少なくて、とても甘いこと!!赤いほうの糖度がとても高くてびっくりしました。フルーツを食べているみたいです。
ふたり分の収穫成果はつぎのとおり。たくさんお持ち帰りさせていただきました。
「鷹峯とうがらし」、辛味がなく、加熱調理してもとても美味しかったのですが、やはり鮮度がいいので、生食のほうが一段と爽やかで美味しく感じました。
イベントの最後は、4班に分かれてガーデンツアーへ。温室でバニラ、カカオ、白檀、ミラクルフルーツなど熱帯地域の薬用植物を見学させていただきました。見たことのない植物ばかりでした。
このイベントを企画実施していただいた京都薬用植物園のご担当の方々にはとても感謝いたします。とても貴重な体験と共に、京の伝統野菜の知識を身につけられました。また機会があればぜひ参加させてください。どうぞよろしくお願い致します。
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