
ある程度エージングを行った後で計測してみました。いつもどおり、周波数特性はピンクノイズ、軸上1m、
「Audio Frequency Analyzer」アプリを使っての計測です。
まずはエージング後のメインキャビだけを測ってみます。

組上げ直後とは10kHz以上が違うようですが、最初に測った時は軸上から少しずれていたのかもしれません。低域方向は160Hzのピークが下がり減衰がなだらかになったように見えます。
再度メインキャビと脚部を接合し測ってみた結果は。

80-100Hzがアップしさらに50-63Hzも若干上がっている感じがします。
元々メインキャビをバスレフとして設計し脚部はダクトの延長と考えていましたが、メインキャビ1.2L、脚部方側約2.5L両方で倍の5Lとなりダブルバスレフ的動作になっているようです。
ダブルバスレフとするとざっと計算して fd1=81Hz、fd2=66Hzとなりますが、その通りに動作しているかはインピーダンス特性をみてみないとわからないですね。
次に仰角を変え高域特性がどれくらい変化するか見てみましょう。
測定位置固定でメインキャビを上向きに仰角を0°→ 15°→ 30°→ 60°→ 90°と振っていきます。仰角の計測には
「ClinoScope - 傾斜計&ジャイロスコープ」アプリを利用しました。
・仰角(0度)


・仰角(15度)


・仰角(30度)


・仰角(60度)


・仰角(90度)


15°がフラットな特性ですね。30°になると12kHz近辺が落ち込み、60°、90°は6kHz以上がなだらかに下がっていきます。
スピーカーセッティングとしては左右の角度が15度になるよう設置すれば、この特性が得られるような設計になっているのでしょう。左右間隔120cmとすれば、スピーカーから約220cmの位置で聴けばよいということになります。
ここからは肝心の音質です。
見た目からScanSpeakのような柔らかな音を想像していましたが、思った以上にレスポンスの速いタイトな印象。10cm強四方のキャビの効果か濁りや歪を感じさせない中高域です。
今回のシステムとしての傾向は、低域側の量感があまり出ていないので全体的にシャープな音質です。立上がり、立下りが速く、ドラムスネアやギターのピッキングがリアルに感じられます。
バッフル面積が小さいので、ボーカルのセンター定位も輪郭よく表現できているようです。少々侮っていましたが、このユニットはかなり好みの音を鳴らしてくれます。予算があればマルチのミッドハイにも使ってみたいところです。
計測作業中に仰角調整や脚部取り外しで設置していると、この直立二足(歩行はしません)型はかなり不安定です。
これでは地震にも弱いですし、安全面からも台座に固定したほうがよさそうです。
適当な大きさの板がなかったので、幅300mm程度の板を寄せ集めてとりあえず作成して木ねじで固定しました。


後は色々と音源を変えて聴いていくことにします。
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posted by toons at 23:59|
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